2015年04月23日

日本とヨーロッパでは 【企業の平均寿命は12.5年】 人生より短い!

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一般的に、企業の寿命はいったいどれくらいあるでしょうか?

その答えは、失望するほど短いものでした。

書籍『企業生命力』で示された調査結果によると、1970年の総収入などに基づく全米上位500社のうち、実に3分の1もの企業が1983年までに倒産、解散、あるいは、他社に合併された状態になっていたことがわかりました。

多国籍企業、大企業の場合、平均寿命は40年ほど、さらに中小企業の場合は10年ほどでしかないというのです。

新興企業の4割近くが 10年ももたない ことがわかりました。

日本では奈良時代からある企業の存在が知られ、江戸時代からある企業も多くあります。
また、ヨーロッパでも同様です。

それでも全体として見ると、日本とヨーロッパの企業の平均寿命は12.5年ほど だそうです。
会社の寿命は、多く人にとっての平均余命よりも短いのです。

たとえば、75歳、あるいは80歳生きる人は、その一生のあいだに、平均で、大企業が2つ潰れると考えると企業の寿命の短さを実感いただけるでしょう。

それにしても、なぜ多くの企業の寿命はそんなに短いのでしょうか?

シェルの元戦略担当副社長で現在SoL UK(組織開発協会英国コミュニティ)の顧問を務めるアリー・デ・グースは、前述の『企業生命力』の中で、企業を経済の主体として考えたとき、利益の最大化、効率化を図って株主にリターンをだそうとする考え方は、企業が永く続くことと相反している場合が往々にしてあると述べています。

言い換えれば、効率を追求すれば追求するほど、企業の寿命は短くなる傾向があるというのです。

参考までに、株主は投資先を流動的に変えることが最善と考える一般則があるので、投資している企業に永く続いてほしいというこだわりは持たないことが普通です。
その流動性は、1940−1975年には株式の平均保有期間が約7年でしたが、2007年までには7ヶ月まで短くなり、さらに今日ではコンピューター制御の発注によってミクロ秒単位で動くので、平均は分単位ではないかとも言われてます。

企業が寿命を犠牲にしてでも効率化だけを狙うべきか、ほどほどの効率でも永続すべきかは、誰の視点で見るかによって変わるでしょう。

投資家なのか、それとも顧客や社員や取引先や地元地域なのか。
投資家でも、年金など長期に安定したリターンを出したい投資家なのか、市場が荒れているときにこそ利益を狙いやすい投機的な投資家なのか、などです。

逆に、長寿命の企業、特にその規模が大きいにもかかわらず永く操業し続けている企業の特徴として、以下の4つのポイントを挙げています。

1.環境と調和して適応すること。
2.強いアイデンティティ・独自性をもっているということ。特に、何らかの環境変化が起きた際に強い団結力を示すこと。
3.意思決定が現場で分散してなされることに対して、中央が寛容であること。これは2つ目のアイデンティティと深く関わります。アイデンティティも独自性もない中で、各々のプレイヤーが勝手に動くと混乱状態に陥るからです。一方、共通のアイデンティティがあれば、各々が分散しながらも全体最適に向けて動きやすくなります。
4.余裕やあそびを常にもっていること。アリー・デ・グースは例として資金を挙げ、長寿企業は大きな借金はけして抱えない一方で、事業機会が生じた際には機動的に投入できるように潤沢な手元資金を保有していることを指摘します。逆に借金ばかりしている企業は、本当に資金が必要なときに限ってそれ以上借りることができなかったりします。

以上の、「環境に適応する」「アイデンティティがしっかりある」「分散型の意思決定ができるような寛容さをもつ」「余裕、あそびを常にもっている」といった特徴を持つ企業は永く続く企業です。

一方、利益や効率の最大化を図ることに焦点をあてる企業ほど、寿命が短い傾向にあることが、調査の結果わかったことでした。

posted by セブンプラスマン at 18:50| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 起業に役立つ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月09日

どう使い分けるか? 【ワークショップ・セミナー・パネルディスカッション】

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勉強会を企画するとき「どのような価値を提供する場にするか」は、相当真剣に考えます。

そのとき、「どなたに」「どういう価値を」提供しようとするかによって、勉強会のスタイルはいくつか選択肢があります。

ここでは、勉強会のスタイルごとに、どんな価値・メリットを生み出す特性があるのか、
◇ パネルディスカッション
◇ セミナー
◇ ワークショップ
の3つを対象にまとめてみました。

※エンジニア向け勉強会、ではなく、企画・マーケ・セールスといった職種目線な点はあらかじめご承知ください。

パネルディスカッション

大勢のまえで有識者数名がパネラーとして紹介され、各自のながい自己紹介に時間の半分以上が費やされ、そのあと進行役(モデレーター)が、用意したネタの半分くらいを有識者に順繰りにふって意見を聴いて、それで大半のパネルディスカッションは終わります。情報の流れ方はほとんど一方向で、後述するセミナーと大差ないです。

参加者のメリット

1度に多くの方からそれぞれの見解を聞けるのは大きなメリットです。プラスアルファがあるとしたら、有識者同士のディスカッションがカチッとハマった時には、そうとう面白い情報を得られます。が、それは稀。

主催者のメリット

有識者に聞けるテーマを自分が設定できること。
多くの聴衆を集められる可能性があること。
登壇する有識者の知名度次第で参加者の集客が楽になること。
この3点でしょうか。

パネルディスカッションに関する私見

「成功したパネルディスカッション」に遭遇できる確率はかなり低いのが私の実感値です。大企業が、数百名の聴衆を集めたカンファレンスの中で、目玉イベントとしてパネルディスカッションを行うケースをよく見かけますが、失礼ながらだいたいが面白くないものばっかりで、それには3つの理由があると考えています。
パネラーの自己紹介で半分くらいの時間が消費される⇒運営サイドからの事前の地ならし不足(「自己紹介はあっさり目で…」とお願いすれば多少は良くなる?)
パネラーのうち1〜2名が「しゃべりたがり」で、その方の宣伝タイムになってしまう、もしくは、長くなりがちな話をシャットダウンして横道にそれることをモデレーターが防げない。(パネラーとモデレーターのパワーバランスの問題)
パネラー同士が熱い議論を交わすような議論の誘導をできるモデラーがなかなかいない
逆に、豪腕なモデレーターが存在し、モノの分かったパネラーが数名、といったパネルディスカッションの時は、とてもとても密度の高い情報やディスカッションが交わされます。私個人の経験としては2回だけありまして、KLab真田将軍がモデラーをやったいつぞやのMOBIDEC、もう1回は先日Ginzamarkets清水さんが主催されたFOUND Conference in Tokyo、この2回です。
パネルディスカッションは面白いんですよ、しっかり仕込めば。

セミナー

セミナーの語源は「小規模開催」を意味しているそうですね。講師が演台に立って聴衆に対してプレゼンテーションを行う、よく見るアレです。劇場型、講義型、といったイメージもあります。情報の流れ方はほとんど一方向(講師⇒聴衆)、たまに双方向だけどそれはラスト5分のQ&A程度。参加者数の規模は問わない感じです。

参加者のメリット

告知テーマとプレゼン内容がマッチしていれば、手っ取り早く情報を仕入れられます。書籍を読んでも分からないことも耳で聴くと理解できたりするものですしね。

講師/主催者のメリット

参加者からは「その道のプロ」として見られる。
個人名または企業名を強くPRできる。
参加者の属性情報や興味のベクトルをリアルに知ることができる。
講師はフィーを得られる(裕福な勉強会なら!ナレコモは…ごめんなさい苦笑)。

セミナースタイルについての補足

勉強会の成否は「講師のプレゼンテーション内容およびプレゼンスキル」に大きく依存します。そのため、講師が「直前に相方と喧嘩した」「足の小指をタンスにぶつけた」「黒猫が前を横切った」などの諸要因でメンタル的な調子がよろしくないといったケースや、プレゼン内容が告知時の設定テーマと大きく乖離する、などのミスマッチによっては、参加者の勉強会に対する満足度は容易に上下します。
とはいえ、場作りのしやすさから、セミナースタイルは実にいろんな場所でよく見かけます。上述のデメリットは、テーマやゴールをパキッと設定した上で講師とプレゼンシナリオに関する相談を積み重ねておく、などの事前準備によって、いくらでも回避できます。
参加者が手っ取り早く情報を仕入れられる、という点はわりとおおきく、講師もビジネスゴール(リード獲得)を得やすいという点もあるため、セミナースタイルはこれからも支持され続けることでしょう。

ワークショップ

セミナーは情報が一方通行ですが、参加者もアクションする機会が多い場はワークショップと呼ぶことが多いです。
どういうアクションなのかはそれこそ勉強会のゴール設計次第ですが、チームごとに分かれてアウトプットをまとめていく”グループ型”と、個々人にふせんなどを渡して手を動かしてもらう”個人型”に分類されているかと。
情報の流れ方は双方向的で、参加者の規模としては数名から多くて2〜30名で行われることが多いようです。ワールドカフェのように「大規模でもどんとこい」という手法もありますし。

参加者のメリット

ただ聴いてるだけじゃなく、自分で手足・頭を動かすので、「参加したぞ」感が大きく、かつ「わかった」という気になれる度合いは、おそらくセミナーより深く、そのことによって充足感は大きくなります。また、ワークショップでは他の参加者との協同作業があったりするので、参加者同士がつながりやすくもあります。

主催者のメリット

準備〜運営は大変です、参加者が意図したように動いてくれるとは限らないから。ですが、「意図しない行動を参加者が行った」ことを含めて、ワークショップを主催することで得られるフィードバックはセミナーよりもはるかに大きいです。
また、参加者は「参加した感」がセミナーより得られることから、よっぽど酷い運営さえしなければ、勉強会の満足度はそう低くはならないんじゃないかな、と思います。

ワークショップに関するコメント

どのタイミングでどういうメリットを参加者が得るかを綿密に設計をしないと「参加者だけじゃなく主催者も」得たいゴールを得られない、というケースがよく見受けられます。
ワークショップの運営はなれないと難しいです、が、参加者にとって「アウトプットがある」という点は、セミナーより「その場から得られる学び」は大きいのかもしれません。


いずれにしても、目的やゴールに応じて、最適な手法を選ぶことが重要、と、「さもありなん」なまとめで本エントリお開きとさせていただきます。
posted by セブンプラスマン at 18:43| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネスの考え方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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